ジョン・レノン自身が「これまでにやった中で最高のもの」と語り、批評家からもソロ作品の最高傑作と広く評価されるアルバム『John Lennon/Plastic Ono Band』は、1970年12月11日、ヨーコ・オノの『Yoko Ono/Plastic Ono Band』と同時にリリースされました。本書は、ジョンとヨーコ、プラスティック・オノ・バンドのメンバー、そして彼らの人生に関わった重要人物たちによる直接的な証言を収録し、さらに書簡、アートワーク、写真などをふんだんに盛り込みながら、結婚とビートルズ解散を経たレノンの生々しい感情と開かれた精神状態に新たな光を当てています。
ジョンとヨーコが互いに触発し合い、真実・意味・平和を追い求める中で培われた恐れを知らぬ誠実さは、レノンのソングライティングに大きな影響を与えました。その結果、『Mother』『Working Class Hero』『God』といった、従来のポピュラー音楽では類を見ないほど個人的で力強い楽曲が生み出されたのです。本書はこれらの歌詞を出発点とし、レノンの人生、関係性、そして彼の世界観を、この変革期において探求しています。