RICK OWENS TEMPLE OF LOVE

Size : 298 x 209mm    

Hardcover

200 pages

color, black and white

published by Rizzoli

挑発的で反逆的なデザインアプローチにより、リック・オウエンスは1994年に自身のレーベルを設立して以来、ファッション界における変革的な存在であり続けています。本書は、オウエンスの作品に対する初めての本格的な批評的考察であり、彼の比類なき世界観が約30年にわたりどのように進化してきたかを記録しています。

現在も最も大胆かつ影響力のあるデザイナーの一人であるオウエンスは、その美学を「グランジとグラマーの融合」と形容されることが多く、熱心な国際的ファン層を築いてきました。彼の作品では、優雅さと荒々しさが共存し、構造的変容と動きへの執着が表れています。透けるように流れるフォルムと不透明で鋭角的な形状が対比的に組み合わされ、形式的な発明への試みは、新しく時にエキゾチックな素材への強烈なこだわりによってさらに補強されています。

本書の刊行は、2025年夏にパリのパレ・ガリエラで開催される初の包括的な展覧会に合わせて企画されており、その規模と内容は長年のファンにも初めて触れる人々にも大きな魅力となるでしょう。オウエンスは、19世紀の壮麗な宮殿を舞台に、数多くの作品を収めた一時的なインスタレーションを設置し、ミュージアム空間を新たに再構築します。

本書は、展示の構想とそこに収められる貴重な作品群との間に章立てを設け、視覚的な叙述を構成。巻頭と巻末のキュレーションエッセイでは、オウエンスが創作において持つ多分野的、さらには建築的とも言えるアプローチを言語化しようと試みています。