System Issue No. 24 Juergen Teller

Size :  230 x 300 mm mm    

Softcover

426 pages

color, black and white

published by System Magazine

ファッションとは常に、「見ること」と「見られること」に深く関わってきた。
デザイナーの新任が発表されるたびに、二つの問いが同時に浮かび上がる――「服はどうなるのか？」そして「そのイメージはどうなるのか？」。いまや、私たちのファッションへの関わり方は、服そのものと同じくらい、いやそれ以上に“イメージ”によって形づくられていると言っていいだろう。だからこそ、今シーズン繰り広げられているクリエイティブ・ディレクターたちのシャッフルを前に、Systemはその関心を「ファッション写真」へと向けることにした。

この“注目の経済”の中心にいるのは、他でもないファッションフォトグラファーたちである。
彼らの専門領域はしばしば変革的であり、デザイナーやブランドにとって極めて強力な資産となる。
しかし、ファッション写真の役割、実践、そして地位は時代とともに自然に変化しており、その未来との関係性は、アイデンティティや美意識と同様に、テクノロジーや経済によっても形づくられていくことになるだろう。
そうした視点から、Systemはここ数か月にわたり、さまざまなファッションフォトグラファーたちに取材し、彼ら自身の物語や仕事への思索を聞き取ってきた。

登場するのは、ユルゲン・テラー、イネス＆ヴィノード、カーライン・ヤコブス、デイヴィッド・シムズ、ナディア・リー・コーエン、ルイス・アルベルト・ロドリゲス、マリリ・アンドレ、ジョン・リン、ニック・ナイト＆サイモン・フォクストン、ソレンティ一家、タイロン・ルボン、アンジェラ・ヒル……。
異なる声、世代、文脈、そして表現が並列に提示される。
いわば「ファッションにおける写真」の肖像画である。

ユルゲン・テラーの場合、私たちは業界の人々――次なるファッションの章を担うクリエイティブ・ディレクターたちを含む――に、彼の約40年に及ぶ膨大な作品群の中から印象的なイメージを選び、コメントしてもらった。
その作業を通じて改めて気づかされたのは、ユルゲンの写真がそうであるように、偉大なファッションフォトグラファーたちの作品は、デザイナーにも観客にも深いインスピレーションを与えるということだ。
彼らの写真は、ファッションに個性・感情・意味・喚起力・そして遺産を与えてくれるのだ。